7月20日、WBCバンタム級防衛戦を1ラウンドKO勝利で飾り、この階級で初めての防衛を果たした中谷潤人選手。
世界王座3階級を制し、井上尚弥選手に続く、「ネクストモンスター」と言われています。
彼の何がすごいのか、強さの秘訣や弱点について調べてみましたのでご覧ください。
中谷潤人とは
名前 | 中谷 潤人(なかたに じゅんと) |
生年月日 | 1998年1月2日(26歳) |
出身地 | 三重県 |
身長 | 173cm |
階級 | バンタム級 |
所属 | M.Tボクシングジム |
小学6年からボクシングを始める。中学1年から桑名市のKOZOジムに入門。東員第二中を卒業後、アメリカに単身留学し、16歳の時にM.Tジムへ移籍。
2015年4月にプロデビュー、2019年2月日本王者に。無敗の21連勝で2020年11月WBO世界フライ級王座を獲得。2023年5月にWBO世界スーパーフライ級王座、2024年2月にWBC世界バンタム級王座を獲得し、井上尚弥、田中恒成に続いて史上3人目の「無敗での3階級制覇」を達成。
技術、パワー、体格の良さをすべて備え、28戦 28勝 (21KO) 無敗と連勝街道を驀進(ばくしん)中。
中谷潤人のすごさ
的確なパンチと距離感
中谷選手は、長いリーチを生かし相手を自分の間合いに入れず的確に相手にパンチを入れる。
パンチの破壊力は世界トップクラスで、彼のパンチで鼻骨が骨折した選手もいるほどの威力を持つ。
ボクシング界で有名な『井上尚弥』選手も日本人にない角度のパンチを賞賛している。
また、「打たせずに打つ」と表現されることがあるほど、前に出ていく力があるだけでなくバックステップがとても上手い。
パンチをまともにもらわないので、試合後にもかかわらず驚くほど顔が綺麗なことが多い。
距離の取り方に秀でており、恵まれた体格の良さを生かしたアウトボクシングも接近戦もどちらもできる。
先読みする力もあり、相手の動きによって臨機応変な戦法を取れるのだ。
家族への感謝
中谷選手の両親は、中谷選手がボクシングを始めた時から自宅にトレーニング部屋を用意し、練習に専念できる環境を整えた。
15歳で単身アメリカに渡り本場のボクシングを体得することができたのも、彼の強い意志を尊重し送り出してくれた両親がいたからだった。留学の諸費用は決して安いものではなかっただろう。
さらに帰国後は、地元で経営していたお好み焼き屋をたたみ、家族で所属ジムがある相模原市に引越した。
大阪の日本料理店で修行経験のある弟・龍人さんも合流し、トンテキ専門店の『とん丸』をオープンしたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、2020年5月末に閉店してしまった。
弟の龍人さんはその後、2022年にマネージャーライセンスを取得し以来兄をサポートしている。
家族一丸となって掴んだとも言える世界王者。
「感謝しきれないほど(自分に)注いでもらっている」と今も中谷さんは家族への恩を忘れていない。
様々な苦難を乗り越えてきた
中谷選手が中学3年の時、当時指導を受けていた地元の師匠が34歳という若さで亡くなっている。突然の出来事に彼は混乱し、途方に暮れたそうだ。
そして、高校には進まず、本場アメリカに単身でボクシング留学する道を選んだのだが、就労ビザが取得できず3カ月ごとに一時帰国し再渡米するということを1年以上も繰り返した。
また、コロナ禍によるイベント自粛の影響を受け、対戦の日程が何度も延期されたり、そもそも日程が決まらなかったりもした。
待たされる辛さは過去に経験したことがないもので、リングに上がるまでの苦労に比べれば、試合は中谷さんにとってさほど困難ではなかったとのこと。
中谷潤人に弱点はないのか?
元世界王者・飯田覚士さんはメディアの取材で以下のように語っている。
階級を上げるごとに腰の据わりが良くなってきて、打った後のガードが開きすぎる課題も修正されていました。腰が浮く、ガードが甘くなるという気になっていた点は減量苦から来ていたんだなと理解できました。
引用:https://number.bunshun.jp/articles/-/860828
腰の据わり方とルーズになるガードが課題だったと言いましたが、もう1つ、左を打ち込んだときに左足まで前に行ってしまうというのがよくありました。でも今回は左ストレートの後に、きちんと右のジャブをちゃんと突いていて、追撃にすぐ行けるような体勢にできていた。
引用:https://number.bunshun.jp/articles/-/860828
これらのコメントから分かるように、かつての中谷選手には以下のような弱点があった。
- 腰の据わりが良くない
- 打った後のガードが甘くなる
- 左を打ち込んだ時に左足まで前に行ってしまう
しかし、現在はその点も克服したようなので弱点らしい弱点は無さそうです。
まとめ
可能性は無限大ですね。今後のさらなる活躍に期待しましょう。